【相場】プロのディーラーってこんななんだ・・・

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いつもの通りユーチューブで情報収集しているときのことです。こんな「タイトル」の動画が「オススメ」に表示されました。

【金先物】(住友商事)先物ディーラーVS(ヘッジファンド)黄金王子

面白そうじゃ~~ん。

早速見てみました。私はプロのディーラーがどんな風にやっているのかは全く知りませんから。

びっくりしました。

こんなやり方、こんなレベルなのかと。

上に行くか下に行くかの予想は良いんですよ。どうでも。

でも出撃の仕方に疑問を持ちました。タイミングを見ていない様子。ただ方向性の思惑で動いている。こんなもんなんですかね。

そして思惑通りに動かずに逆に動いた時に発した言葉。

「どうしたら良いんだろう」

「決済(損切り)したほうがいいかな」

ですと。これってド素人と全く一緒。

いや、そりゃどうしようとは思うでしょう誰でも。でもどうするべきかは決めていなかったんですかね。また損切りでも悩んでいる。

思うに、テレビのカメラが入っていますから、サービスのつもりで「今、何を考えているのか」をわざとしゃべったのでしょうが、あまりにも動きが素人っぽいので違和感を感じました。

でも次の値動きには乗れて利益を出している。

また同じ時間帯にトレードしていた中国のトレーダーも同じ。彼は「大きなニュースがあっても私は反応しません」「私は市場の値動きだけを見て売買を考える」「市場は常に正しいから」ですと。この辺の考え方は私と全く同じなのですが、それにしては出撃時に危ない場所での値動きを重視していた。そして思惑通りに上がったものの、次の変化には乗れず損を出した。

東京のディーラーと中国のディーラーと売買は逆だったのですが、どちらも「思惑で出撃している」と私は感じました。見るべき値動きを見て決定したわけじゃない。

でもその後は、値動きを見て日本側は「ドテン売り」で利益を出し、中国側は「損切り」して終わり。

ま、どちらもこの辺はプロだなと言うことも可能なんでしょうが、私はプロってもっと凄いと思っていたのでちょっと驚きました。

またテレビでは「4億投資」「6億投資」と言っていましたが、それは「4億分の先物」であって、大した額じゃないんですね。素人投資家よりちょっと多い程度。

これもまた意外に感じました。プロはもっと大きな額を動かしていると思っていましたから。

読み、行動、投資額共に、「結構素人みたいなことをやっているんだな」というのが私の感想。ただ読みの精度や臨機応変に動けるところが「素人との違い」なんでしょう。

これを見ると、「素人もその方向でやれば良いんだ」みたいに思うし、それは決して間違えじゃないのかもしれませんが、私の手法とは全く違います。

まず私は「彼らのような予想」はしません。

値動きに着いていくだけで、そういう意味では中国人トレーダーと同じですが、彼の問題点は「重要な発表の前の動きに乗った」ってところ。発表前って参加者がいろいろな想像をして、それによって値も動くわけですが、かなりいい加減なんですね。それは彼とてわかっているのになぜそこで動きに乗ったのかが私には理解できず。つまり私にしてみるとやってはいけないことでしか無いんですわ。

東京の彼は最初から「思惑」で出撃していますから、私に言わせると話の外。

思惑や読みがなくてどうして売買を決められるんだ?って思う人がほとんどだろうと思いますが、「思惑や読み」を持たないってのが「一つの有効な戦法」なんですね。中国の彼が言っていたのも同じ。

つまり「動きに着いていくだけで、動きの理由を考える必要がない」ってことなんです。

でも人は「当てるのが好き」「将来を予想したい」そして「それが当たったときの喜びが大きい」ってことなんですね。これって私に言わせると「ギャンブル」「パチンコ」と同じってことなんです。

大手のプロや学者や評論家が真剣に考え悩み、「予想を出す」のをダボはばかにするのか?って思うかもしれませんが、彼らは予想するのが仕事なんですね。また機関投資家や貿易会社が「将来のある時点の為替」を全く予想せずに本業を進めることは不可能なわけです。為替の予想ができなければ、トヨタも自社の車をアメリカにいくらで売ればよいのかも決められないわけですから。

でもそれは、予想をして「そうなるであろうという前提で仕事をすすめる」だけであって、実際に為替がそう動くかどうかは別問題。非常に難しいことですが、彼らはそれをやらなければならない。

私みたいに「動きに着いていけばよい」なんてのは、人様の莫大なお金を預かっていたり、貿易をしていたら全く通用しないんです。「将来のことはわかりませんから、とりあえずアメリカに輸出する車は為替がXXX.XXだと決めて計算しちゃえばどうですか?」なんて言ったらクビになるどころか殺されそうです。(笑)

機関投資家も「なぜそれを買うのか売るのか」の【説明責任】があるんですね。上司に対してもクライアントに対しても同じで、「今、上がっているから買いました。その後はわかりません」なんて言えるわけもない。

だから上がる理由、下がる理由、なぜそれをトレードするべきか、「誰しもが納得する答え」を持たないとならないわけです。

では私たちは?

そんな責任も義務もないわけで、目先の利益が出ればそれで十分じゃないんでしょうか。ここが彼らとの大きな違いなんですね。

でも上の日本のディーラーのように「値動きについて行っているようで、思惑に釣られているし、逆に動いたらアタフタしている」なんてのは、私にはデイトレーダーには見えないのです。中途半端に見えます。

中国のディーラーも上に書いたように、言っていることとやっていることが違う。

でもプロでもこのレベルだとしたら、なんだか嬉しくなりませんか?

このプロたちを目指す、見習うってことじゃなくて、「彼らのおかしなところを修正」したらもっと面白くなるってこと。

また投資の世界も適当だと思いました。

中国の彼は「黄金王子」と呼ばれる「金投資ファンドのヒーロー」ですよね。2000人から120億円を集めて「金投資」をしている。

でも彼がやっているのは「デイトレ」であって金に投資しているわけでもないし、120億円を集めて投資している割にはやっていることが小さく細かい。この動画では「彼の実際の仕事」は全く見えて来ません。

でもま、金の値上がりで一躍有名になったのでしょうが、この番組の後、金は大暴落して元の木阿弥になった。この辺は私も金投資をしつつそれのヘッジを勉強するためにCFDを使い、動きは逐一このブログに書いていましたので皆さんご存知でしょう。

日本の株式でも同じですが、大きく上昇する時には「目立つ人が出てくる」のが普通で、皆がそういう人達の言葉をありがたく拝聴する。(笑)

でも動きが変われば大損、破綻なんてことが起きるわけで、そこのところは誰も気にしない。

この中国の黄金王子も金の急落後どうなったのか興味があります。金投資でお金を集めていたわけで、金が上がっている時には「英雄扱い」されたのでしょう。でもその後の急落で彼、投資者がどうなったのかに興味があります。

でも彼の発言は「金に投資する投資家」ではなくて「考え方がデイトレーダー」で金が上がっても下がっても利益を出せるトレーダーに見えます。だから金の急落時も彼は莫大な利益を上乗せしたかもしれないし、「金投資」と言いつつ売買しているのは「先物」ですから、金の現物を抱えて真っ青、みたいな金投資ではないはずで、生き残っているどころかより一層利益を出しているのかもしれませんね。

そもそも彼にとって投資対象は金である必要がなく、ただ出資者を集めるには「これからは金ですよ」という必要があっただけでしょう。でもそれにしては彼が動画でやっていた売買は小さな売買で、投資家からお金を集めて運用しているようには見えなかったし、あの規模なら「一人でシコシコやれば十分」なはず。

彼は「利益目的のトレード」ではなくて「名声が欲しかったのか」と思うくらい。でもトレーダーって孤独な世界ですからお金が儲かるだけじゃ我慢できなくなる人も多いのね。

それとですね、こういう「場が大きく動くであろう時」にトレードするのはチャンスではなくて危険だと私は考えます。動きが一方通行になる時もあれば、この動画の様に上下にブレたり、あるいは綱引きでもやっているように上下に大きく動いたり。

こういう時にトレードすると利益も大きいけれど損も大きいわけで、「何もしないで見ている」のが正解だと私は思っています。でも危険を承知で出撃するのは「ギャンブラー」なのかもしれないし、「俺はプロだから」という自負かもしれない。

でもそんな考え方は「利益が目的」なら不必要で、「勝つ」あるいは「負けないこと」が何よりも重要で、いかにそれを積み重ねるかが「全てのトレーダーにとって最も重要なこと」だと思うんです。「予想が当たると気持ちがいい」とか「難しい動きの時に勝てた」なんてのは私には「トレードを楽しんでいるのね?」としか言いようがないのです。

本当に世の中って面白くて、こんなトレードの一面を見ただけでも、「我々弱小投資家がどうあるべきか」も見えてくるし、巷で言われているトレード、投資ってのも、ごくごく表面的なそれも一部分でしか無いのがわかりますね。

私たちは「何を見つめて」「どうあるべきか」がこんな動画からも見えてくる。

 
 
 

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