ワグネルのプリゴジンの反乱は「出来レース」みたいな気がする・・・

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ワグネルのプリゴジンが反乱、クーデターらしきことを起こして世界が驚きましたが、なんと24時間もしないうちに終わり。

プーチンは名指しこそはしていないけれど「反逆者は許さない」というし、どうなるかと思ったらベラルーシのルカシェンコ大統領が仲に入って、プリゴジンはベラルーシへ。ワグネルの兵隊たちは「ロシア政府と契約すればお咎め無し」となった。でも世間ではプーチンとプリゴジンの仲は完全に壊れて、プーチンはプリゴジンを許せるわけもなく「排除する」だろうと言う。病死するとか事故死とか?

でもねぇ、なんだか変な感じがしませんかね。

まず土日にこの事件は起きたわけで、世界の市場はお休み。そしてその休みの間に解決。これで世界市場が大荒れすることはなかったし、そもそもワグネルがロシア国内を進軍する時のスピードの速さ。ワグネルの動きはロシアも西側も諜報機関なり衛星で見ているからわかっているはずなのに、【ロシアが対策をしなかった】っておかしくないですかね。

途中の検問で止められることもなく、モスクワへ200キロの地点まですんなり進軍って、ロシア軍の無能さをいう専門家もいるけれど、私はそんなことはありえないと思うんですよ。「ワグネルを止めるな」という指示が出ていたと私は思う。当然、すんなり通すと怪しまれるから、途中の道路を掘り返して通行しにくいようにしたところもあるけれど、あれも「絶対に進軍を阻止する」という感じじゃない。

どちらにしろ【プーチンの失態なのは間違いがない】と多くの専門家は言う。そして二人は仲違いをしたのは間違いがなく、プリゴジンも消されるだろうと言う。

反乱を全くプーチンが知らなかったとしたら、とんでもなく慌てるはずで、もちろんプーチン政権の転覆や大きな衝突も考えられるから、モスクワまで200キロなんて近くまで寄せ付けるわけがない。それなのにロシア軍は反撃らしい反撃もしなかったっておかしくない?

プリゴジンの消息がわからないなんてことがあったけれど、結局はベラルーシに到着したのはわかったし、ルカシェンコも彼を受け入れると。でもプリゴジンを拘束するわけでもなくベラルーシ内で活動が許可されているような報道。そして首都ミンスクの南、つまりウクライナのキーフに近いところにワグネルの基地をつくるのも許可したみたいじゃないですか。(要確認)

ワグネルの兵士は、ロシアに留まって政府と契約をすればお咎め無しでロシア軍の傘下に組み込まれる。でもそれを望まない兵士はベラルーシに入るってことじゃないんですかね。

これって、「ロシアと関係ない、プーチンとも仲違いをした反逆者のプリゴジンが、相変わらず自分の軍を持つ」ことを意味して、そして彼らは当然、ベラルーシ軍とも関係ない。そんな連中をベラルーシに常駐させるのか?という批判は【ルカシェンコが仲裁に入ったから、大きな問題に発展しなかった】わけで、ワグネル軍の存在はしょうがないだろうってなりませんかね。

これってプリゴジンに取ってもプーチンにしてもとんでもない救いになるんじゃない?

誰の命令も受けない、ロシア政府から見れば反逆者であるプリゴジンの軍が何をしてもロシアは全く関係ないという言い訳になるじゃないですか。ベラルーシにしても、プリゴジンの今後の動きに責任を持たされるとも思えない。

ロシアともウクライナともベラルーシとも関係ない「軍隊」が新しく生まれたのと同じじゃないですか。

私は彼らは「キーフに進軍する」と思っています。

でもプーチンもルカシェンコも、その責任を追求されることはない。

つまりですね、ワグネルってプーチンの別働隊として今まで動いてきて、それなりに戦果も上げて来たわけですよね。激戦の末、プーチンが拘ったバフムトを陥落させたのもワグネル。今までプリゴジンがどれほど過激なことを言ってもプーチンはそれを許したし、プリゴジンもプーチン批判はしてこなかった。そして今、プーチンは「反逆者」という言葉は使ってもプリゴジンを名指しで反逆者とは言わない。

なんかこの辺に、普通じゃない「二人の関係」があるんじゃないですかね。

プリゴジンは料理人からの成り上がりじゃないかというけれど、プーチンには複数の影武者の存在も言われていて、暗殺には異常なほどの注意を払っている人。そういう人がプリゴジンの料理は食べるって、半端じゃない信頼関係があるってことじゃない?もしプーチンが政権の重鎮や側近のゲラシモフやショイグから食べ物を提供されてもプーチンは食べないんじゃないかなぁ。

今回の件で、プーチンは「管理能力もない」と世界中が言い出したけれど、その評価をプーチンが受け入れれば、「ロシアとは関係ない軍隊がプーチンのために動く」ことになるし、ルカシェンコもプーチンの思うようには動いてくれないから、「何をしても責任を取る必要もない理想の軍隊」が出来たことになる。

世界もプリゴジンは狂人だと思っているわけで、何をしでかしても「彼ならやりそうだ」って思うんじゃない?そしてプリゴジンが今後何をしても、世界はその責任追及を誰にしたら良いのかもわからないんじゃない?プーチンのコントロール下にないのだから。それどころか反逆者として敵対しているわけだから。ルカシェンコにしても、「ロシアの危機を救った」わけで、プリゴジンがこれから何をしようと責任を取る立場にないはず。

でもプリゴジンは世界から見れば、まさに「テロ組織」となるわけで、ロシアにもベラルーシにも属していない単独行動をするテロ組織だとすれば、そして彼らがもしウクライナ進軍した場合は、NATOもアメリカも動けるんじゃないですかね。

無国籍軍がウクライナに進軍してきたらどうなるのか。彼らはテロリストだからNATOやアメリカが直接攻撃しても、プーチンが文句を言うとも思えない。

だとすれば、ワグネルは一瞬にして壊滅させられて、NATOやアメリカ軍の強さを世界中が見るわけで、ロシア軍は益々やる気がなくなりますよねぇ。

それを想像すればプリゴジンも動かないとは思いますが、ベラルーシ内に、それもキーフに近い場所に8000人規模の軍隊が駐留できる基地を作るってどういうことなんでしょうか。

しかしまぁ、この戦争って本当にややこしいと思います。

アメリカが早期解決を望んでいるようには見えないし、でもそのアメリカってのは「ホワイトハウスと国務省」であって、国防省も権威のあるシンクタンクもは早く手を引けと言い出している。それは共和党も同じ。

「ウクライナ頑張れ」「いくらでも軍事援助をする」というのは世界の一部だけでしかなくて、「そろそろ手を引くべきでは?」という勢力も大きい。それはウクライナを見殺しにすることを意味するわけだけれど、そもそも去年、ロシアの侵攻が始まったときに「ウクライナが善戦する」なんてことは誰も予想さえしなかったじゃないですか。あのときには全世界が「ウクライナがやられるのを見届けることになる」って考えていたんじゃない?

アメリカがウクライナを見捨てるつもりだったのは明らかだと思うし、それに気がついたバルト三国やポーランドは「次は俺たちかもしれない」と思うのが当たり前で、だからこそ今でもポーランドは前のめりになってウクライナ支援をしているんじゃないんですかね。

今の状態って世界的には非常にうまくないと私は思っていて、かつては中東、ロシア、東アジアでなにか起きても対処できたアメリカには一箇所で何かが起きたら手一杯。つまり二正面作戦は取れないのははっきりしている。

つまり、問題は私は台湾問題だと思うのね。もし中国が動き出したらアメリカには何も出来ない。そもそも中国と全面戦争なんて全くやる気はないわけだから台湾問題もどう解決するつもりなのかは全くわからないけれど、アメリカは放置はしないという。

でもそれは「日本に対するポーズだ」という専門家もいるのね。

つまり「中国による台湾侵攻の問題点」は、実は台湾というより、【日中戦争になる危険性】かもしれないと私は思うんですよ。

中国による台湾侵攻が始まれば、どうしたって沖縄と諸島は巻き込まれるわけで、「アメリカは積極的には動かない」ことがはっきりしたら、日本は「台湾有事は日本有事」なのは間違いがないし、アメリカがあてにできないとなれば必ず「核武装」の話が日本で持ち上がるじゃないですか。でもアメリカは絶対にそれを阻止しないとならない。

日本の政治家も「アメリカの核の傘」は幻想なのはわかっていても、アメリカに本音を言われると今までみたいにのんびりしていられなくなるから、アメリカが本音を言わないほうが嬉しい。

そういう意味じゃ、日本はいつも韓国を下に見ているけれど、彼らは現実的で「核武装論が真剣味を帯びてきた」のはたいしたものかもしれない。ウクライナを見れば、「核があれば侵略はされなかった」のは明白だし、北朝鮮を見れば、「核を持っていれば超大国でさえも一目を置く」のがわかるわけだから。

私は理屈としては日本は核武装するべきだと思うけれど、現実的には日本の政治家や国民の覚悟のなさから考えて核武装は不可能だと思っています。そもそも「誰に核の発射ボタンを委ねるのか」を考えただけで、日本は核を持つのは無理だと思う。

しかしまぁ、今の世界って軍事的にも政治的にも経済的にも混沌としてますね~。

こんな厳しい世界の中で日本は発展することなんてできるんだろうか。

頑張ってほしいなぁ~~~~。そして日本にはもっと【したたか】になって欲しいと思う。

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