【重要】新型コロナウィルス感染症対策分科会の【予想】がとんでもなく恐ろしい

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9月3日に新型コロナウィルス感染症対策分科会(第7回)が開かれました。そしてそこで話し合われた内容、資料がネットに出ています。

PDFファイル

PDFで72ページですからかなりの量。全部読むにはかなりの時間がかかりますが、彼らが何を考え、何を心配しているのかがわかるはず。当然、それらが国の政策に反映するわけで、興味がある方は見ておくのもよろしいかと。

この中で、【新型コロナウィルス ワクチン接種後の社会における感染拡大】という参考資料があります。

これってワクチン接種を進めていく中で、将来的にどうなるのか一番気になるところと言っても良いと思うのですが、この内容がとんでもない内容です。PDFファイルの56ページから。

決定論的SIRモデルを用いたシミュレーションA

希望者へのワクチン接種が完了したとする状態で次ページ以降のさまざまな仮定にもとづき感染拡大をシミュレーションし、その結果から、1流行シーズン(150日間)での累計死亡者数を算出した。

簡単に言うと、「年代別のワクチン接種率」「公衆衛生的対策(接触減)(行動規制のこと)」の数値の変化によって、結果的にどれだけの死亡者がでるかというシミュレーション。「公衆衛生的対策(接触減)」というのは、人と人の接触を2019年以前の様式に比べ「何%減らすか」という意味。0%なら2019年以前と同じだし、100%なら外出禁止だし、まずこれを頭に入れておいてください。

接触0%減2019年以前の生活様式

接触40%減(緊急事態宣言のない状態で)コロナ禍の生活様式
計算の根拠|緊急事態宣言のない状態(2020年12月ごろ)で実効再生産数2.5→1.5程度生活の様子|ほとんどの人はマスク、多くの人は3密を避ける意識(、地域によっては飲食店の時短営業)

接触65%減2回目の緊急事態宣言レベル
計算の根拠|2021年1~2月ごろで実効再生産数2.5→0.8程度生活の様子|上記+人の多く集まる機会や場所の制限、飲食店の時短営業

接触75%減3回目以降の緊急事態宣言レベル
計算の根拠|2021年3~4月ごろ(感染力1.3倍のアルファ株が主流)で実効再生産数2.5x1.3→0.8程度生活の様子|上記+酒類提供の制限(今後は、飲食店の人数制限も)

接触80%減1回目の緊急事態宣言レベル
計算の根拠|2020年4~5月ごろで実効再生産数2.5→0.5程度生活の様子|(未知の感染症への危機感が強く)多くの人がステイ・ホームを実施。飲食店や商業施設も多くが休業

数値の変化による予想される「累計の死亡者数」のグラフです。(できたら元のPDFを見てください)

縦軸は死亡者数。横軸は接触率。いくつかのラインは「ワクチンの接種率」です。このグラフから、どのレベルのワクチン接種率で、どういうレベルの行動制限(接触機会の減少)をしたら、どのくらいの死亡者が出るかというふうに見ます。是非、しっかりこれを見てください。(クリックすると拡大します)

◯ 緑のラインはワクチンの【目標となるシナリオ】:60代~90%、40~50代80%、20~30代75%
◯ 青の点線はワクチンの「全対象者の90%が接種する理想的なシナリオ」
◯ グレーの点線はワクチン接種が0の場合

で、何が読めるかですが・・・。

◯理想的なワクチン接種率(全対象者が90%以上)を達成しても、その後、行動制限を掛けず「接触機会減少が0%」、つまり2019年以前と同じ生活様式に戻った場合、死亡者は10万人を超えるこれは1流行シーズン(150日間)の数字。

◯同じく理想的なシナリオだった場合、行動制限「接触機会減少が30数%」でも1万人の死亡者(インフルエンザレベル)。もしこの死亡者を最低限に維持するとしたら、60%以上の接触機会を減らす(緊急事態宣言レベル)を維持しないとならない。ワクチンだけに望みをかけるのは間違いという意味。

結論は「今後も重点措置や緊急事態宣言のような強い対策を打ち出したり解除したりを繰り返していくような社会となる可能性が高い」ということ。

どう思います?

実は私もこの結論のようになると思っていて、去年マハティールさんが言っていた「New Normalで生きるしか無い。元に戻るとは思うな」ってこういうことだと思っています。

ま、このシミュレーションに問題もあるのでしょうが、「新型コロナウィルス感染症対策分科会」でこういうことが話し合われているという点が重要だと思います。そして政府はここから出てくる提言を無視することは出来ない。

でも私は日本にしてもマレーシアにしても「奇跡が起きる可能性」もあると思っているんですよ。

それはインドに起きたことで、ワクチン接種率も10%そこそこ、世界が恐れるデルタ株の発祥地でもあるのに、「ある日ある時、突然、潮が引くように感染者も死亡者も激減」して、なおかつそれは続いていて、コロナ感染が再燃する兆候も全く無い。

私はこれを奇跡としか呼びようがないと思っているのですが、それが世界各地で起きる可能性を信じていきたいと思っています。

ちなみに、インドが今の状態になったのは「感染爆発時に集団免疫を獲得したから」とインド人も言っていますが、私はそれは「無い」と思っています。インドの混乱状況を私達は報道で知り、まさに地獄絵図の様でしたが、インド全体で見ると「それは局地的な出来事」でしかないのが【総数(あるいは人口比)を見るとわかる】わけです。

その数字自体は他国と比べて飛び抜けて多いわけでもなく、私はその数字では「集団免疫を獲得するに十分な数字には思えない」のね。もしその数字(人口比)で集団免疫を獲得できるなら、他にも多くの国がインドの様に沈静化していないとおかしいことになります。ただインドの統計に問題があるとも言われていて、真相は闇の中。

そしてもし集団免疫の獲得ができていたにしても、今の時点で私達は「抗体は長続きしない」「抗体があっても感染者は増えている」という事実をすでに知っているわけで、そしてワクチンは「重篤、死亡を減らす」ことはあっても「感染者数は大きく減少しない」のもわかっているわけですよね。

でもインドでは感染者も死亡者も「突然、減少し、その減少は継続している」わけです。

これは私には奇跡としか言いようがないと思っているのですが、いつかその奇跡の【解明】が行われ、奇跡ではなくなって他の国でも同じようなことが起きるのを期待しています。

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