生まれて初めて「マッシュポテト」を作ってみた。奥が深いのね~~、新世界を発見した

マッシュポテトを作り気はありませんでした。そもそもあんまり好きではないし、美味しい~と思うより、オエッと思うほうが【オーストラリアでは】多い。でもヨメさんの作るマッシュポテトはそこそこ美味しいと思う程度。

ではなんで作ろうかと思ったかですが、牛の頬肉で「肉骨茶風味洋風牛頬肉の煮込み」を作るにあたってマッシュポテトが必要だったから。この肉骨茶風ウンヌンというのはあのマレー半島を走る豪華列車「オリエンタル・エクスプレス」の中で料理として出されているレシピをユーチューブで見つけたもの。あの本来の豚肉の肉骨茶はやっぱり使う部位が特殊ですし、豪華オリエンタル・エクスプレスに乗るような裕福な欧米人に受けるとは思えません。

でもマレー半島を走る列車ですから、それなりの雰囲気を出す洋食が受けるんでしょう。牛の頬肉の煮込み料理を肉骨茶風味で作っていました。それをコピーしてみようと思ったのですが、いつもはアイデアだけ頂いて自分流にアレンジするのですが、どういうわけか今回だけはしっかりコピーしてみたいと思ったのです。(今現在スロークッカーで調理中で、仕上げは明日になる)

で、その料理にマッシュポテトが使われているというのが今回自分でも作ってみようと思ったキッカケです。

でもそもそもジャガイモ自体が大して好きではありませんし、マッシュポテトは私の人生で感激するほど美味しいと思ったこともなく、どんなマッシュポテトが良いとされるのかもわかりません。

ですのでプロがどう作るのかまずはネットで調べまくりました。どこがマッシュポテトづくりのポイントなのか。

正直な所びっくりしました。こんなに奥が深い料理だとは全く想像さえしていませんでした。ただジャガイモを茹でて潰してバターと牛乳を混ぜ込んで・・・ぐらいに考えていたのですが、実はマッシュポテトって難しい料理だというのがわかった。

超有名な料理人のジョエル・ロブションがこう言っているそうです。「自分が(ミシュランの)三ツ星を穫れたのはじゃがいものピュレ(マッシュポテト)とグリーンサラダのおかげ」と。

ジャガイモ、つまりデンプンの料理ですが、「片栗粉」を考えてみると難しさがわかるような気がします。片栗粉ですが、今はカタクリから作るのではなくてジャガイモから作っているらしいですね。で、あの片栗粉をお湯で溶いたらどうなるのか。半透明なデロデロ、ヌルヌルしたものになる。結局、マッシュポテトも下手をするとヌルヌルベタベタとした糊のようになってしまうんですね。クリーミーとかスムーズとヌルヌルとは違うわけで、一般のレシピを見るとその辺にこだわっているのは皆無と言って良いのがわかりました。

かのゴードン・ラムジーもマッシュポテトをフードプロセッサで作るなんてとんでもないと言っているユーチューブの動画がありました。私はフードプロセッサで作ろうと思ってたのに。(笑)

ところがやっぱり凝ってる人もいるわけで、このサイトを読んだら「ここまでやるのか・・」と。

究極のマッシュポテトをつくるには? | 食育通信 online

ポイントはジャガイモのデンプンをどう扱うのかというところに尽きると思います。

◯ 細胞を破壊しないこと

これは意外でした。潰せば良いと思っていましたが、潰してはならないとのこと。組織をバラバラにするんだそうです。ですから裏ごしをする場合でも、ヘラで潰して引くような事をしてはならず、一気に上から押して網の目によってバラバラにするというイメージ。

結局、ジャガイモの「遊離デンプン」が出てくるとヌメっとしたり糊のようになるので、それが出ないようにするのがポイント。

ではどうするのか。

◯ 茹でる前に切ったジャガイモを水につけ、遊離デンプンを流す。

◯ ジャガイモを72度のお湯に20分浸けてから冷ますことによって、マッシュするときに出る遊離デンプンの量を半分にすることが出来る。

72度までは澱粉が水を吸って膨らみゼラチン状になり、それを冷やすことにより逆行と呼ばれるプロセスが起きる。澱粉の分子がたがいに結びつき、水やミルクのなかで溶け出す能力の大半を失う。逆行はベタつきを防ぐ、とのこと。ややこしいでしょ? (笑)

でも72度で20分なんて、まさに私の得意中の得意の低温調理ですからやってみました。

まず、ジャガイモはこれ。なんていう種類かも知りません。普通にスーパーで売っているいつものジャガイモ。

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これを洗って皮を剥いて・・

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これを適当に切って冷水に浸して置きますと、水が少しだけ白く濁ります。これが遊離デンプンだとのこと。ですから切らずに茹でるのがベストだというプロもいる。皮付きはなお良いとゴードン・ラムジーは言っています。

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これをお湯とともにジップロックに入れて72度で20分、低温調理。これは野菜の煮崩れを防ぐ方法と同じで、プロがよく使う方法とのこと。前に野菜スープを低温調理したら、野菜はまだ硬さが残るくらいなのにしっかり煮えていてスープは美味しくなるという摩訶不思議な現象を体験しましたが、これのことなんですね。

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これを冷やして、水から茹でます(約1%の塩水)。この時に低温調理してあると煮崩れしない、つまり組織が壊れずに遊離デンプンが出づらいということなんでしょう。

沸騰してから約12分、茹でた後。煮汁はほとんど透明で何かが溶け出た感じはありません。でもジャガイモは柔らかく茹で上がっています。

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これをマッシャーで潰しますが、バターを総量の4分の1程度入れて軽く潰します。火は弱火にしたまま水分を飛ばす感じ。

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この後もマッシャーでグシャグシャ潰しては駄目で、そうすると組織が壊れて遊離デンプンが出て、ヌルヌルした糊のようになるとのこと。ですから適当なところでウィスク(泡立て器)でほぐすように混ぜます。決して潰してはならないってことなんですね。

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この時に、違うレシピで見たのを真似ました。少量のバターを小さな鍋で溶かし、そこにガーリックを細かく刻んだものを入れて風味をつけます。ガーリックを一緒に茹でたりせずに、油(バター)に香りを乗せるこの方法が良いとのこと。さすが香りの食文化の考え方だと思いました。和食は香りに関しては不思議にこだわらない食文化でこの辺が洋食・中華などと和食の大きな違いだと思います。香りとは揮発性で油に溶ける。味は水溶性で水分に溶ける。だから洋食や中華は香りを出すために油で香りの立つものを炒めることをよくやる。和食は香りへの拘りが少ないのは、もともと油を多く使わない料理だからかもしれないですね。

そしてそれに牛乳を入れ、沸騰直前まで温め、少量ずつマッシュポテトに足して、混ぜあわせていきます。またバターも少しずつ足していきます。ガスの火はつけたままです。

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これでほぼ完成で、自分の好きなように味をつければOK。私の場合は黒胡椒と美味しい塩(ろく助の塩)、ダブルクリームで単純な味付けをしました。

さてどんな出来上がりか。

いつもの自画自賛ですが、美味しいと思いました。小さなお芋の固まりが所々にありますが、すぐに口の中でバラバラになるので大した問題はなし。気になるようなら「潰さないように」裏ごしをすればもっとスムーズになるはず。

この食感は確かに今までに経験がないもののような感じがします。スムーズでクリーミーなんですが、ヌルっとしたあの片栗粉や小麦粉でトロミをつけたあのスムーズさとは別物。クリーミーと言ってもクリームの様なクリーミーじゃなくて、なんていうんでしょうか。ネトっとした感じは皆無で、口の中でサッと溶けていくようなマッシュポテトです。でもかなりの量のバター、牛乳、クリームが入っていますので、サラッとした感じというのは外れているかもしれません。この食感を文字で表すのは私には不可能ですが、今まで食べたマッシュポテトとは別物です。

ヨメさんのも美味しいですが、やっぱりこれと比べるとネトっとしていると感じます。これは「遊離デンプン」が出ちゃっているからですね。

でも難しいのは、ネトネトしたマッシュポテトと、サラッとした感じのクリーミーさのこれと、一体どちらが「美味しいとされるマッシュポテトか」ってのが残念ながら私にはわかりません。

ただ、私がなぜマッシュポテトが好きではないかというと、オーストラリアのレストランで良く出てくるものは、多分、粉から作る即席なんでしょう。小麦粉で練ったようなヌメヌメ感が気持ち悪いと感じるのです。片栗粉を入れすぎた時と同じような・・。

結局これが遊離デンプンのせいで、私がマッシュポテトを好きじゃないのはそういうものばかり食べていたからかもしれません。

潰してはいけない、ということはこの動画でも強調しています。これは私が大好きな人のレシピ。Food Wishesというユーチューブチャンネルを持っている人のレシピ。

また一番上で紹介したサイトには「大量にバターを使う」ことが書いてありましたが、どうも欧米ではそれが普通のようで、日本のようにちょっと入れるという感じではないですね。それこそバターを一箱入れちゃうようなレシピも結構ありました。

また、茹でている最中にこの動画を発見して、失敗した~と思いました。

この人はあのゴードン・ラムジー(知ってます?)の師匠筋に当たる有名な人。ゴードンはこの人の下で料理を覚えたんですね。で、このマルコピエールはジャガイモを茹でずにベイクしています。これがジャガイモの味を逃さない秘訣だと。なるほどですよね~。

生まれて初めて作ったマッシュポテトですが、作る前に2時間ほどネットで勉強したかいがあったのか、今まで私が食べてきたものとはちょっと違うものが作れました。クリーミーでスムーズなんだけれど、ネト、ヌルとはしない。いわゆる糊のような感じは皆無のクリーミーさです。

私が作っている間に息子が「何を作ってるの?」と様子を見に来ました。とにかく味見をしてみろと言ったところ「おおお~~~、美味しい~~~」ですと。「俺、ジャガイモ好きなの知ってるよね?明日の朝までには全部なくなっているかも」なんてことも言っておりました。

ただ、まだヨメさんはこれの味見をしていません。私がマッシュポテトを作ったことさえまだ知らないはず。

明日の朝、なんだこれ?と思って味見をするはずですが(彼女は夜明けとともに活動を開始する 笑)、なんて思うのかなぁ、楽しみです。

今、我が家には生のハーブ類が何もないのですが、明日はイタリアンパセリ、タイムの生でも買ってきましょうかね。今日作ったマッシュポテトを素材にして、何が出来るのか、それを考えるのも楽しみです。でも牛頬肉料理のために残しておかなくては・・・。息子が全部たべてしまいませぬように・・・。(笑)

今回の調理実験レポートもかなりの長文になりましたがここまで読んだ人はいないかもね。(笑)

でも今回はかなり事前に勉強しましたし、今まで知っていたマッシュポテトとは全く違う美味しいものが出来たので、かなりの満足感があります。

マッシュポテトなんてバカにしていたのを今になって反省しています。糊を食べているような口に残る感じは皆無ですし、これを元にいろいろ考えられますし、これからが楽しみです。

もし、この日記を最後まで読んだ人がいたら、「読んだよ」っていうだけでもコメントをいただけると嬉しいです。コメントはゼロかもしれない、なんてことも覚悟していますが・・・・。(笑)

参考として、今、私が調理中の「肉骨茶風味洋風牛頬肉の煮込み」の動画レシピです。マレー半島を走る豪華列車オリエント・エクスプレスの中で提供されている料理とのこと。

 
 
 

     
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