今の時代、「稼ぐ人は投資をしている」としつこいほどに報道され、SNSでもそんな話が満載。だからそれを見れば「自分も後に続こう」と思う人も増えるわけだけれど、私は「バカげている」といつも思うんですよ。
「投資したから儲かったのではない」じゃないですか。「投資したものが値上がりして、高い時に利食いしたから儲かった」というのが正解でしょう。
特に「リーマン・ショック後」は「株を始めた人は利益が大きく伸びた」わけで、それは「そういう風に市場が動いただけ」の話。でもそこを深く考える人って意外に少なくて、「一体、何に投資したんだ?」「真似をしよう」と思う人ばかり出てくる。
ビットコインも同じで、今、「悩んでいる人」って結構多いんじゃないかと思う。金(ゴールド)も儲けようと思って皆が注目している時に買って、30%近くも値下がりしたら「こんなはずじゃ・・」と思っている人は多いかもしれない。
「勝った人の話」を聞いて「鵜呑みにする」ほどバカげたことってないわけで、かつて「独立してラーメン屋でも始めようか」という人が大量にでた時代もあるけれど、「素人が始めても儲かる」となぜ思うのかが私の理解の外。
大西選手を見て、「私も野球を始めてみようか」と思うのと同じ。
こういうのを見ると本当に「社会の毒」としか私には思えないんですよ。
日本の家計金融資産が2386兆円と過去最高を記録し、投資シフトが加速しています。調査では年収3000万円超の半数以上が資…
「市場は良い時も悪い時もある」わけで、悪い時には「値が半分になる」なんてのは簡単に起きるし、それは数年で元に戻ることもあれば、日本のバブル崩壊みたいに元に戻るだけで34年も掛かった、しかも下落率は82%なんてこともある。それはアメリカの株式市場も同じで「下げる時には大きく下げる」のがこの世界。
そりゃ「大きく下げても持ち続けていれば利益が出た」のは間違いがないけれど、それは「結果論」だし、「自分のお金が必要な時」が「値下がりしている時」と重なったらどうするんですかね。また「待っていれば元に戻る、利が乗る」としても、【利回りを通算したらどうなのか】が非常に大事。
日本のバブル時に「株式投資をした」として、50歳だったら「値が元に戻る時には84歳」で、そんな投資に何の意味があるかと思う。
私は日本のバブル崩壊前後に株式投資をしていたし、市場の動き、参加者の変化も逐一観察してたけれど、市場が暴落した時に、「大損する人達」はまさに「リスク資産に多くを投資していた人達」であって、そういう時には上のニュースに出てきた「高収入、資産持ち」がやられる。日本のバブル崩壊では82%も日経225は下落したわけで、「損を出した人、その人数も半端じゃない」けれど、上のニュースみたいな解説記事は出ないのね。「投資をしたら損をする」みたいな記事は「まず出てこない」のが普通。
「リスク資産に投資するべき」というのって「地獄への案内人」だと私は思うし、「リスクをどうコントロールするか」が【鍵】であって、リスク資産に投資すれば利益が出るなんてのは「大きな値下がりもある」のを無視しているだけ。
こういう図表って「詐欺師が好む図表」なのがわかりますかね。
今の時代は高収入ほど「高リスク資産の保有率が高い」けれど【どんな時代でも市場が値上がりしている時はそれが当たり前】で、市場は「歴史的にも珍しいほど高騰している」のだから、「高リスク資産の保有者に利益が出ていない」なんてことは有り得ないでしょう。では「市場が崩れ、冬の時代」に入ったら、「どういう人から収入が減り、資産も減る」のかを考えないとしたらバカとしか言いようがない。
こういうのは、【宝くじに当たった人、競馬競輪で勝った人】ばかり集めて、その統計を取るのと同じ。
不動産投資も同じで、今は不動産が高いと言うけれど、私は日本の1980年代の不動産バブルの方が凄かったと思っていて、私の980万円のワンルームマンション(22~3平米)が5500万で売れたのもそうで(今は2200万円ぐらいか)、近しい人が持っていた100坪の家だけれど土地は「一坪16万円で買った」のが10数年後に100万円で売れた。100坪で10億円です。だからあの当時は「小さな家でも2億3億の家は普通」だったのね。当然、今より高かった。
もちろん、猫も杓子も「不動産を買え~~」と大合唱だったわけで、それは「株式」も同じで、まさか日経225が82%も下がるなんて「予想どころか想像した人もいなかった」んじゃないですかね。
バブル絶頂期には我が家(父所有)の家にも「売りませんか?」と運転手付きの真っ白のロールスロイスに乗った医者の母子が来たことがあるんだけれど、不動産投資でかなり買いまくっていた様子。でもバブルの崩壊後にどうなったんでしょうか。
若い人は知らないかもしれないけれど、演歌歌手で「千昌夫」という有名な歌手がいて、彼も「銀行がいくらでも貸してくれる」もんだからハワイのホテルとか買いまくったのね。でもバブル崩壊で彼は「2500億円以上の負債を抱えた」のは有名な話。
当然、株価も凄いことになっていたわけで、もしあの当時に上のニュースみたいに「世帯年収が多い家庭はどのくらいのリスク資産を持っているか」というのが出たとしたら、やっぱり同じ様(リスク資産に投資したら大金持ち)な内容だったはず。
上の「千昌夫」にしても、絶頂時には「数千億円単位の含み益」があったはず。
でも不動産にしても株にしても「冬の時代」になったら、まさにそういう人から消えていく。
だから「リスク資産に投資するな」ということじゃないんですよ。
投資とは「1にタイミング、2タイミング、3,4がなくて5にタイミング」の世界だから、「タイミングを常に見る。流れの変化を見る」ことが出来る人は【実利を手に入れて生き残ることができる】ということ。
「いつ買って、いつ売るのか」だけが重要な世界。「何に投資したのか」は関係ない。
私が「不動産投資はしない」理由はいろいろあって、
1 値下がりする時に「空売り」ができない。利を出す方法がない。
2 売買は簡単ではない
3 税金も高く、持っているだけでも諸経費がかかる
4 何か大ごとが起きても、地面を引っ剥がして持って逃げることも出来ない (笑)
それと「素人は買うのは高く買わされ、売るときには安く売らせられる」ということかなぁ。
でも株式は上のデメリットはほぼないわけで、「自分が考えるタイミングで簡単に売買できる」から良いと思う。債券も同じ。
ものの価格って「常に変動する」わけで、自分は「サーファー(波乗り)」だという自覚があれば、「どうするべきか」って自ずとわかるはず。
でも多くの人は、「台風だろうが、波のない凪だろうが、高波、津波が来ようが、サーフボードに乗って「波自体は見ずに漕ぎ続ければどうにかなると思っている」のが面白いと思う。
いつの時代にも「詐欺に引っかかる人が大勢いる」のが不思議だけれど、結局、「欲望をコントロール出来ない」のが諸悪の原因で、「当たり前のことさえも考えない」「眼の前の事を見ようともしない」様になるからだと思う。
そもそも「儲け話がなぜ自分に入ってくるのか」がおかしいわけで、「儲かるなら他人に教えないで、自分で目一杯借金してでも黙って儲ける」のが普通でしょう。
でもそういう意味では「警察を名乗る詐欺」ってうまく考えていると思うし、「パニック状態」になると冷静に考えられないことは起きると思う。









