日本でも富裕層はどんどん増えているようで、それは良いことだと思うのですが、それを見て「私も投資をしよう」と思う人がごっそり出てくる。
まさに「アメリカ株、インデックス、オルカン」などに投資をしようと新NISAを利用して多くの人が口座を作り、莫大な日本円が米ドルとなりアメリカに投資されている。
そして巷ではこんな報道が増える。
給料だけで1億円以上を稼ぐ「サラリーマン億り人」は本当にいるのでしょうか。今回は2026年6月26日に発表された国税庁「…
この中で私が気になるのはこういうところで、「世帯年収3000万円以上の層の51.6%が金融資産1億円以上の富裕層に達していますが、彼らの投資先には手堅い運用が中心になりがちな一般世帯とは異なる特徴があります」という記述。
これを見れば誰だって、「私もやってみよう」と思うのが普通で、でも富裕層は「値上がりで利益を出している」ところは考えないで、「株式、インデックス投資をしているから利益を出している」と考えてしまうのね。
自分は「二匹目のドジョウをつかまようとしている」ことに違和感を感じない人が多いって本当に不思議。
つまり、「最近、宝くじで儲けている人が多いから、私も宝くじを買おう」という発想とおなじ。あるいは「タワマンを1億2千万で買った人が2億を超えたそうだから、私も2億円に値上がりしちゃったけれどタワマンを買おう」というのと同じ。
たとえば「ローソンの280円のたまごサンドが美味しいらしい」から、【私も買ってみよう】という感覚なのだろうと思うけれど、たまごサンドはいつ買っても280円のままだからそれは良いと思う。あるいは「美味しいと評判の良いラーメン店に行く」のも同じで、【価格は変わらない】のが普通。だから【他人の真似、情報を得て自分も買うのはオッケイ】。
でも「人気が出たらどんどん値上がりするもの」だったらどうするんですかね。
美味しいローソンのたまごサンドも、最近は評判が良くて850円になったとしてら、美味しいラーメンが4000円に値上がりしても買いますかね。「280円のたまごサンドだから、1000円のラーメンだから価値がある」わけで、タワマンにしても株やインデックスも同じで、【安く買ったから良い思いができた】はず。
ここに人間の心理の落とし穴がある。そしていつの時代もとんでもない数の人がこの罠にハマる。
私が異常だと思うのは「オランダで起きた【チューリップの価格の大暴騰】」で、これは「世界史上初めてのバブル=チューリップ・バブル」と呼ばれていて、あるチューリップの球根がアムステルダムの高級住宅より高値で取引されるほどに値上がりした。
バカげていると思うけれど、実際に「チューリップの球根を買って大儲けした人が続出した」わけで、何も無いのに皆が殺到して値上がりしたわけじゃない。でもそれが暴落した時にはどれだけ恐ろしいことになったのかは簡単に想像ができる。
17世紀オランダで起きたチューリップバブルについて、発生の背景や崩壊の理由をわかりやすく解説します。現代の投資市場にも通…
あるいはアメリカ発の株式市場の大暴落=1987年10月19日(月曜日)にNY株式市場で一日で22.6%の下落(下落率の世界記録)が世界に伝播して世界経済がめちゃくちゃになった「ブラックマンデー」もそうで、あるいはアメリカの2000年の「ITバブル崩壊」、それから値が戻ってきたと思った時の2008年のリーマン・ショック。もちろん日本の1990年のバブル崩壊もそうで、これは22年間も下落を続け82%も下がり、値が戻るのに34年の月日が必要だった。
また私が近年の値動きで似たように感じるのは「金(ゴールド)の暴騰と大きな下げ」で、この時の動きは多くの人が思い出すことができるはず。
毎日、貴金属店や質屋に「金製品を持ち込んで売る人」が多く出てきて、「皆さんニッコリ」だったのは良いものの、その反面「金(ゴールド)は儲かる」と「金のインゴットを買う人も急増した」のね。時代背景としては「続くインフレ」「通貨に対する不信感」「安全資産だと大きく買い上がる国家もあった」ことから、【金(ゴールド)の値上がりの動き方はバブルに似ていた】にも関わらず、世界が「金(ゴールド)買いに走った」。
そして高値をつけてから「下げに入った」。高値は5600ドルを超えたのに、一時は28%も下落して4000円台を割ってしまった。
私は値が1200ドルくらいの頃に買ったので大きく利が乗りよろこんでいたわけで、そして良いところで「利食い」は出来たものの、次の上げ波動で買い、下げ波動で売り、そしてまた買ったわけで「金(ゴールド)は安全資産だし、ガチホで持つのも良いんじゃないか」と思い、その後、大きく上がった後の下げ波動では「売らずに持ち続けた」。これはブログに逐一書いた通り。
でもねぇ、やっぱりここまで下がるとは思っていなかったわけで、「ヘッジをしておけばよかった」と悔やんでいます。やっぱり高値からの28%の下落は大きすぎる。ましてやまだ下がる可能性もあるわけで・・。
結局、何が言いたいかと言うと、「何を買うかが問題ではない」のであって、「いつ買うか、いつ売るか」でしかないのね。これは投資は何でも同じで、アメリカ株もインデックスもオルカンも同じ。不動産も同じでしょう。
要は「儲けた人」とは【利が乗っているときに売って利食いした人】でしかなくて、「金(ゴールド)を持っていたから利益が出た」のではないということ。また「含み益がどれだけ増えてもそれは【絵に描いた餅】であって、利確しないと利益にはならない」というアタリマエのことが起きる。
上に紹介した「サラリーマン億り人」も多くは「投資をしている人達」で、確定申告で1億円を超える収入があったということは【利食いをして利益を確定した】わけで、大したもんだと思いますわ。世の中は「買え~~~」の大合唱で、「これから私も億り人~~♫」なんて買い始めた人も多い中、「売って利益を確定した」ってことですから。
また「利食いはしていない」くて、「含み益が多くある」人はもっと凄い人数なわけで、そういう人達も「勝ち組」みたいな書き方がなされているけれど、それは「大間違い」なのは私の金(ゴールド)の例を見てもわかるはず。私の場合はたまたま1200ドルのころに買っているから「まだ利が乗っている」だけのことで、【そうかぁ、やっぱり金(ゴールド)かぁ】なんて【ブームに乗って買った人達】は今、イライラしているんじゃないですかね。
「でも安全資産だから良いのだ。そのうち上がるさ」なんて考える人が大半なはずで、それは「自分の失敗を認めたくないだけ」であって、「遊びで投資しているならオッケイ」だけれど、資産運用、資産構築を真剣に考えているとしたら、私は【間違いのない失敗】だと思う。そりゃいつかまた上がって「含み益も出る日」が来るかもしれないけれど、「それはいつですか?」という質問に答えられますかね。
「わからない」とすれば、「お金が必要になった時に含み損が出ていた」らどうします?売りたくなくても「損失を受け入れて売るしか無い」じゃないですか。それが「投資」ですかね。
【運を天に任す投資は投資ではない】という認識が大事で、世の中には大手の生命保険会社や機関投資家、大企業、巨大ファンドが投資をしていますが「いつ利益が出るかわからない様な投資」をしているわけがないじゃないですか。でも「多くの個人投資家はそれでも良い」と思ってる。
結局、それって「遊び」と同じで、もし歳も取って高収入の仕事もなくなり、「年金と資産運用で生きていく時代」に突入したらどうします?「皆と同じ様に買って放置していても大丈夫」だと思う根拠はなんなんですかね。
そうやって「資産も失い」「一家離散」「破産」「自死を選ぶ」なんてことが歴史的には何度も何度も繰り返されてきて、古くは「チューリップ・バブル」もそう、「ブラックマンデーの堺大恐慌」もそう、「ITバブル」も「リーマン・ショック」も同じ。日本の「バブルの崩壊」も同じ。
自分が実際に経験しなくても「歴史的に多くの人がうまく行かずに消えていった」のは間違いないのだから、そして今でも「プロ達は利益を出し続けている」のだから、「生き残るためにはどうするべきか」をしっかり考えて投資をするのが当たり前だと思うんですよ。
でもねぇ、数年前ですか、このブログに通りすがりのきっと若い方だと思うのだけれど、「お前はアメリカのインデックスに投資すれば勝てるのを知らないのか」みたいなコメントをもらって目が点になったのを思い出します。そして「XXXXさん、YYYさんも知らないのか?」と有名なインフルエンサーの名前を出して、「ダボはそんな人達も知らない。勉強不足だ」と書かれたのを思い出します。
市場が盛り上がっている時は、「買え、買え、とにかく買え」という大合唱がいつの時代にも起きる「毎度のこと」でしかないし、「私はこれでX億貯めました」なんて話が山のように出てくる。そして今日紹介した「サラリーマン億り人」みたいな記事もどんどん出てくる。書店には「投資関連の書籍が山積みになる」し、しかし「相場が崩れる」事が起きて、「大損した」なんて人が増えると、世の中は「株に投資するなんてバカがやることだ」「余計なことをしないのが一番」みたいな風潮に変わるのね。
そういう話に乗りやすい人っていつの時代にもいるわけで、そういう人が多ければ多いほど「プロ、ハイアマは嬉しい世界」なわけで、「買うばかりで売らない人達」が多ければ多いほど、この業界は安定する。「株価は上がり続ける」のが「業界関係者、投資家、企業、メディアにとって良い」のがわかりますよね。株式市場は「資金調達の場」であるわけで、「株価は高ければ高いほど良い」し、投資家、株主、企業、証券会社、メディア、インフルエンサーも「皆が儲けることができる」わけで、「常に【買え】という大合唱が起きる業界」なのは見ていれば誰にでもわかるはず。
そしていつか「刈り取られる時」が来る。それが歴史。「徐々に上がり続ける」なら良いんですよ。でも「急激に大きく上がる」と【必ずその反動は起きる】のは「自然の理」じゃないんですかね。
金(ゴールド)が安全資産なのは間違いがないけれど、「人気が集中すれば値は異常な上がり方をする」のが当たり前で、それは「安全資産であることに変わりはない」にしても、何枚も厚い服を重ね着して丸々と太ってしまえば、いつかそれが剥ぎ取られるときも来ると「想定」するのが常識だと私は思う。そんな大きな波を繰り返しながら、また「インフレの波」にのってきっと長い目で見ると値上がりしていくんでしょう。
でもその上昇波(暴騰含む)、下降波(暴落含む)がいつどの様な形で来るのかは誰にもわからない。そしてその波が「自分のお金が必要な時」とどういう風に重なるかが問題。
ただ、それを難しく考える必要もなくて、【雨が降れば傘をさす】【天気が良ければ傘はささない】のと同じことを続ければよいだけであって、「雨が降っている」のに【絶対に晴れるから傘はいらない】と意固地になって雨に濡れたまま進む必要がどこにあるのかと思う。もしかしたら大型台風の暴風雨で大きな被害が出るかもわからないのに。また「慣れてきたら」下げ波動の時に【空売り=ショート】を覚えれば、世の中の多くが頭を抱えている時にも「利益を積み重ねる」事ができる。ま、それはしないまでも「リスクをヘッジする」という考え方が必要で、それは「先物などでつなぎ売りをする」、「プットオプションを買う、コールオプションを売る」とかいろいろ手立てはあるわけで、大手の投資家やプロは普通にやっていることでしかない。「買ったら放置」なんて「ジャンケンでグーしかださない」のと同じようなもの。(笑)
何度も何度も同じことをブログに書き続けていますが、このブログは常連さんばかりじゃなくて「検索で飛んでくる方」も多いし、大事なことは繰り返し書いておこうと思います。
そして毎度の「石原順氏」というファンドマネージャーを紹介します。彼は「予想はするな」「流れに乗るだけで良い」と言う。「予想をするから負ける」という意味でもあって、「どこへ行くかわからないけれど【今の流れはわかる】わけだから、その流れに身を任せるだけで良い」ってことなのね。
私の考え方(売買の基本)はこの石原順氏と全く同じで、私はこの方法しか「個人投資家が生き残る方法はない」と思っています。










